三味線を用いた音楽など、伝統的な日本の音楽で踊る日本舞踊は、
和楽器の音色が好きな方、舞妓・芸妓さんが持つ古風な雰囲気が好きな方に人気です。
日本人が創作した音楽を邦楽(ほうがく)と呼びます。その中でも和楽器など伝統的な楽器を用いた、
古典的な特徴を持つ音楽は、純邦楽(じゅんほうがく)と呼ばれます。
日本の音楽史上で、最も古い日本の音楽は雅楽(ががく)や、仏教に関連する古代の音楽ですが、
それらは中国から伝わった音楽で、雅楽には舞楽(ぶがく)という、雅楽に適合した舞が存在しています。
室町時代には舞台芸能として能が発展し、日本舞踊の源流となる歌舞伎が登場するのは江戸時代。
三味線が日本で広まったのも江戸時代です。
現在、歌舞伎の音楽は三味線音楽ですが、歌舞伎という芸能の流れが京都で起こり始めた時、
まだ日本に三味線は存在していませんでした。
そんな中、当時、最も新しい、最先端の楽器として登場した
三味線は、歌舞伎用の劇場音楽としての江戸で大きく発展すると共に、日本各地における音楽(民謡など)を
支える楽器としても大流行。
各地の音楽に合わせた踊りが、各地で自由に踊られるようにもなりました。
それらは現代にも伝わっており、盆踊りもその一つ。日本各地に郷土芸能としての舞踊が残されています。
それらは総称して「風流踊(ふりゅうおどり)」と呼ばれています。
日本舞踊は各地域に根付いた民俗芸能と言うよりも、歌舞伎という芸能から発展した舞台芸術で、
日本舞踊には数多くの流派が存在します。
流派は「家」と言い換えることもあり、それぞれの家に家風、家の方針や風習があるように、
古典的な曲であっても、流派によって舞踊の振付・演出は異なっているのが日本舞踊のスタイルです。
当教室は初心者向けの日本舞踊教室のため、純邦楽による舞踊は、
端唄、長唄、民謡など、5分前後の三味線音楽での踊りを皆さんに楽しんでいただいています。
歌舞伎舞踊(10分以上の長さを持つ長編舞踊劇のような古典作品)は、取り扱っておりません。
しかし、短い曲でも、古い時代に作られた音楽を通じて、日本人の風習や昔の価値観に触れることができ、
日常の中でタイムスリップをしたような、特別な気持ちになることも…。
また、純邦楽の中には、もともと歌謡曲として昭和時代に作られた作品が三味線による演奏で
発表される事により、伝統的な装いをまとって現代まで浸透している曲も存在します。
純邦楽の演奏家も、江戸時代などの古い時代の言葉で昔の風俗・暮らしを描いた、
過去に作られた曲を継承するだけでなく、現代語の歌詞を持つ新しい曲を創作し、発表しています。
当教室では、そういった新作の純邦楽も取り入れながら、
日常の中で三味線音楽に触れていただけるような工夫をしています。
浴衣道具一式 | 浴衣・半幅帯・腰ひもなど。 着付が出来る方は着物でもOKです。 |
舞扇などの小道具 | 必要な道具は随時ご案内します。 入会前の購入は不要です。 |
※浴衣を持っていない場合はレンタルができます(レンタル料 1,000円~/月)