着物をきっかけに、日本舞踊に興味を持たれる方が沢山います。
そもそも、日本舞踊という言葉が生まれたのは明治時代のこと。
江戸時代から明治時代に移った頃、西洋文化が大量に日本へ流入してきました。
その様な時代背景の中で、それまで踊られていた歌舞伎舞踊や京舞、上方舞などといった日本的な舞踊と、
西洋の舞踊との区別する為に「日本舞踊」という言葉が生まれました。
着物はフォーマルな印象が強いものですが、そもそも日本の民俗衣装は着物。
明治時代なるまで、ハレの日も日常生活でも、その時々の場面に合った着物を誰もが着ていました。
「大正ロマン」という言葉があるように、明治から大正時代にかけては、
洋風と和風がミックスしたモダンな装いをした人が街中に多く存在していました。
そんな着物とはすっかり縁遠くなってしまった現代。しかし、インターネット環境の発展により、
動画配信などで和服の着付けを簡単に学べるようになり、安価で購入できる着物も普及した影響で、
ファッションとしての着物を楽しむ若い年代の方、アーティストが増えています。
ファッションは人の心、気持ちに影響を与えるもの。
洋服で生活している現代人は、着物を着るだけで、普段とは違う自分になれたような気がするものです。
そんな、着物をはじめとする日本の文化に興味や憧れを持つ方にこそ、日本舞踊はおすすめの習い事。
日本舞踊は運動と自己成長、文化的教養を兼ね備えた大人の趣味としてメリットがいっぱいです。
日本舞踊の歴史は、日本舞踊という言葉が出来る前、江戸時代に成立した歌舞伎に由来します。
歌舞伎は、江戸時代の初期、出雲のお国(いずものおくに)という女性が、
京都で披露した「かぶき踊り」が始まりとされています。
舞台芸能として発展した歌舞伎は、民衆の娯楽として熱狂的なファンや支持者を得て、
時代に合わせた変化を繰り返しながら、現代へ受け継がれる舞台芸術へと発展しました。
歌舞伎の成立後、歌舞伎から派生して、独自の道を歩みはじめた芸能が日本舞踊です。
歌舞伎の役者・関係者が、歌舞伎の舞踊を一般人に教える様になったことがきっかけと言われています。
一方、歌舞伎とは別に、各地に伝わる民俗的な歌や踊りが日本各地には古くから存在していました。
日本の風習として現代に伝わっている「盆踊り」もその一つ。
そういった日本各地における様々な歌や踊りを、風流踊(ふりゅうおどり)と呼びます。
歌舞伎・風流踊、どちらも文化的価値の高さからユネスコ無形文化遺産に指定されています。
明治時代を過ぎ、大正時代になってくると、歌舞伎で用いられる三味線音楽ではない曲や、
西洋音楽の概念で作曲された短い音楽で踊る、新しいスタイルの日本舞踊が徐々に浸透していきました。
日本舞踊に於いて、時代を超えて変わらないもの。それは、曲に存在する世界観を舞踊として表現することです。
日本舞踊は演劇性の強い舞踊ジャンルで、自分の身体と小道具を使って、自然の風景を表現したり、
役柄に合わせた感情表現を曲に合わせて行っています。
現代音楽の中にも、日本人の古典的な感性や美意識がたくさん散りばめられています。
芸術的な身体表現と同時に、伝統的世界観を感じることができるのが日本舞踊です。
日本には「芸は身を助ける」という言葉があります。
その言葉通り、仕事や学校の勉強以外に特技を身に付けておくと、思いもよらない場面で役立つ事があります。
日本舞踊を習う事は、日本文化に興味がある方や単純に踊る事が好きな方だけでなく、
こんな悩みや願望を持つ方にもオススメです。
こんな悩みや胸に秘めた願望をお持ちなら、
当教室でお稽古を楽しみながら、悩みを解決し、願望を叶える事が可能です♪
日本舞踊のお稽古は、最初は慣れない動きの連続です。
ちょっと戸惑ったり、照れくさく感じる事も沢山あります。
しかし、戸惑いながらでも、少しずつ踊れるようになってくると、自分の意外な一面が見えてきます。
やがて、今までと少し違う自分との出会いが、あなたの心の中に訪れる事でしょう。
優雅な印象の日本舞踊。しかし、基本姿勢は中腰です。
スロートレーニング、中国の太極拳と同じように、常に中腰でゆっくり動く事を基本とし、
スクワットのような足腰の屈伸運動を頻繁に行っています。
そのため、見た目以上に体力を消耗し、激しい運動ではないもの、筋力アップに効果的。
踊りのお稽古を始めると、真冬でも、身体の内側からじんわりと汗が出てきます。
和装は洋服よりも動きが制御されます。
しかし、ひもや帯を身体に巻き付けて締め、身体を制御させる事で骨盤が安定します。
そうすると、身体の中心軸を得やすくなったり、体幹を効果的に鍛える事につながり、
身体能力をアップさせやすくなるのです。
身体の機能性と様式美(見た目)は必ずセット。
日本舞踊で身体の中心軸を常にまっすぐに保つことは、武道やバレエとも共通しています。
お稽古を通じて足腰や体幹、日頃使っていなかった筋肉に刺激を与える事で、姿勢も改善しやすくなります。
体幹が鍛えられるとぽっこりお腹が引き締まったウエストに、足の筋力アップでO脚やX脚が改善するなど、
筋力アップと共に身体のラインが変化します。
当教室では、個人レッスンで無理の無い指導を行っている為、持病のある方もリハビリとして
お稽古に通っています。
ダンス(舞踊)は、勉強だけではうまく伸びない脳機能を伸ばす効果がある、と、脳科学の研究で
証明されています。
ウォーキングなどの単純な運動よりも、複雑な動きを繰り返す運動・ダンスは、
仕事や勉強の集中力を高める事につながり、作業効率が上がると言われています。
さらに、目の視線や音楽を聴いて合わせていく事など、あらゆる神経を集中させる事により、
脳機能が活性化するとか。日本舞踊を踊っている間も同じ。
脳は「認識と記憶」を繰り返し、動作の指令を全身に出し続けています。
脳のリフレッシュを定期的に行う事によって、ココロが軽くなり、キレやすさ(衝動的攻撃性)、
抑うつ症・うつ病などの、精神疾患の改善にも役立つと言われています。
日本舞踊は、身体の動きから心にを穏やかにする事ができる、ダンス療法としての側面もあると、
当教室では考えています。
日本舞踊は、手足の角度や身体の姿勢が、美しく見えるように、お稽古を何度も繰り返して
身に付けていきますが、舞踊技術と同様に重要なのが日頃のコミュニケーションスキル。
日本舞踊のお稽古を通じて、基礎的なマナーを身につけていくことができます。
礼儀作法は「堅苦しい」という印象につながる事はありますが、日本文化の全てに共通する作法とは、
相手を思いやる気持ち。そのハートとコミュニケーションスキルがあれば、
社会のどんな場所でも適応していくことができます。
慣れない事を実践することは、最初は戸惑うものです。しかし、舞踊の上達と共に、周囲への気遣い、言葉遣い
が自然と身についてきた時、普段の雰囲気もグッと上品になり、凛とした大人の雰囲気に変化しているはず。
入会時はお稽古場でのマナーや作法は何も知らなくてもOK!
舞踊のお稽古と一緒に講師や先輩から教わることができます。